カードローンを債務整理するとどうなる?影響と注意点を徹底解説

この記事で分かること
  • カードローンを債務整理した場合の影響
  • 銀行系カードローン特有の口座凍結リスクや信用情報への登録期間
  • 住宅ローンなど他のローンへの影響
  • 手続き前後に準備すべきこと

カードローンの返済が苦しく、「このまま払い続けられるのか」「債務整理をしたら生活はどうなるのか」と不安を抱えていませんか。とくに銀行系カードローンでは、「給与口座が凍結されたら困る」といった固有の悩みも生じやすくなります。

カードローンを債務整理すると、信用情報への登録内容、クレジットカードやローン審査、銀行口座、保証会社からの請求などに影響する可能性があります。

ただし、銀行系カードローンを利用している場合でも、専門家への相談後、受任通知が発送される前に給与口座や引落口座を切り替えるなど、事前準備によって生活への影響を抑えられることがあります。

本記事では、公的機関や信用情報機関の情報をもとに、カードローンを債務整理した場合に起こり得る影響と、手続きの前後で何をすべきかを時系列で解説します。

なお、適切な手続きは、借入先、収入、資産、住宅ローン、保証人の有無によって変わります。本記事は一般的な情報であり、個別の判断は弁護士・司法書士などの専門家に相談してください。

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目次

【基礎知識】カードローンの債務整理とは?

カードローンの返済が困難になった場合、法的手続きや債権者との交渉を通じて返済負担の軽減や免除を目指す方法を「債務整理」といいます。

債務整理には複数の方法があります。本記事では、カードローンの整理で検討されることが多い「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つを中心に解説します。

まずは、本文で使う基本的な用語を確認しておきましょう。

用語意味
カードローン銀行や消費者金融などが提供する、使い道が原則自由な個人向け融資サービスです。
債権者お金を貸した側や、返済を請求する権利を持つ側のことです。
銀行、消費者金融、保証会社、債権回収会社などが該当します。
受任通知弁護士や司法書士が、債務整理を受任したことを債権者へ知らせる通知です。
貸金業者は、通知後に正当な理由なく本人へ直接取立てを行うことが規制されます。銀行などは法的な扱いが異なります。
途上与信契約後に、カード会社や金融機関が利用者の信用状態を確認することです。
クレジットカードの更新や利用停止の判断に関わることがあります。

債務整理の3つの種類とは

カードローンの債務整理では、主に任意整理、個人再生、自己破産が検討されます。どの手続きが適しているかは、借入総額、収入、資産、住宅ローン、保証人の有無によって変わります。

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手続き主な効果注意点信用情報への影響
任意整理将来利息の減免や返済期間の見直しを目指す元本は残るのが一般的。
債権者が同意しない場合もある
延滞や和解後の支払条件など、取引状況に応じた情報が一定期間登録される可能性がある
個人再生裁判所を通じて、元本を含めた借金を減額できる可能性がある継続的な収入の見込みが必要。
原則としてすべての債権者を申告し、官報に氏名・住所が掲載される
返済状況、手続開始決定の官報情報などが登録される可能性がある
自己破産免責が認められれば、非免責債権を除いて返済義務がなくなる一定の財産が処分される可能性がある。
手続中に一部の資格・職業の制限や官報掲載が生じる
破産や免責に関する取引情報、官報情報などが登録される可能性がある

個人再生では、住宅ローン特則を利用できる場合、住宅ローンを支払い続けながら他の借金を整理できる可能性があります。ただし、住宅ローンなどを除く無担保債務の総額が5,000万円以下であること、将来にわたり継続的に収入を得る見込みがあることなどの要件があります。

自己破産では、免責が認められても税金、罰金、養育費など一部の債務は免責されません。また、借金の原因や財産状況、手続きへの協力状況によっては、免責不許可事由が問題になることがあります。

なお、債務整理には特定調停という方法もあります。本記事では、カードローンで相談されることが多い3つの手続きに絞って解説します。

銀行系・消費者金融系カードローンの違い

カードローンには、銀行が提供する銀行系カードローンと、消費者金融会社が提供する消費者金融系カードローンがあります。

債務整理で特に注意したいのは、銀行系カードローンの「口座の利用停止」と「相殺」のリスクです。相殺とは、銀行が利用者に対して持つ貸付金の請求権と、利用者が銀行に対して持つ預金の払戻請求権を差し引くことです。

銀行系カードローンを債務整理の対象にすると、同じ銀行に預金口座がある場合、口座が一時的に利用できなくなり、預金残高が借入残高に充当される可能性があります。

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比較項目銀行系カードローン消費者金融系カードローン
主な貸主銀行消費者金融会社
保証会社保証会社が付くことが多い別の保証会社が付かない商品が多い
口座の利用停止リスク借入先銀行の口座で発生する可能性がある消費者金融自体は預金口座を提供しないため、同じ仕組みによる口座停止は通常起きにくい
相殺リスク借入先銀行の預金と相殺される可能性がある通常は銀行預金との相殺は起きにくい
信用情報機関KSCに加え、保証会社経由でCIC・JICCに関わることがあるCIC・JICCが中心

上記は一般的な傾向です。実際の取り扱いは、銀行、保証会社、契約内容によって異なります。銀行系カードローンを整理する場合は、専門家へ早めに相談し、受任通知が発送される前に給与口座や生活費の引落口座を切り替える必要があるか確認しましょう。

任意整理で期待できる3つの効果

債務整理の中でも、カードローンの整理で検討されることが多いのが任意整理です。交渉がまとまった場合、主に「将来利息の減免」「分割回数の見直し」「督促の停止」という3つの効果が期待できます。

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効果内容注意点
将来利息の減免交渉和解後に発生する将来利息のカットを目指します。
利息がカットされれば、返済した金額が元本に充てられやすくなります。
必ず全額カットされるとは限りません。
返済期間の見直し残った元本を返済できるよう、36回〜60回程度の分割返済を目指すことがあります。債権者の方針や借入状況によって条件は変わります。
督促・取立ての停止受任通知が貸金業者に届くと、本人への直接取立ては原則として制限されます。銀行、個人債権者、税金などは法的な扱いが異なります。

ただし、任意整理はあくまで債権者との交渉です。債権者が必ず応じるわけではなく、元本そのものが減るケースは一般的ではありません。任意整理で返済が難しい場合は、個人再生や自己破産を含めて検討する必要があります。

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信用情報への登録と審査への影響

債務整理を考える上で、多くの方が心配するのが信用情報への影響です。俗に「ブラックリストに載る」と言われる状態です。

ただし、「ブラックリスト」という名前の名簿が存在するわけではありません。一般には、信用情報機関に延滞、保証履行、契約終了状況、支払条件の変更、破産手続開始決定などの情報が登録され、クレジットカードやローンの審査に影響しやすい状態を指します。

日本の主な信用情報機関は、CIC・JICC・KSCの3つです。

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信用情報機関主な加盟業態カードローンとの関係
CICクレジットカード会社、信販会社、消費者金融などクレジットカードや信販系の取引情報に関わりやすい
JICC消費者金融、クレジット会社、保証会社など消費者金融や保証会社の取引情報に関わりやすい
KSC銀行、信用金庫、信用組合、農協など銀行系カードローンや銀行ローンに関わりやすい

3つの信用情報機関は、CRINなどの情報交流を行っています。ただし、すべての情報が一律に共有されるわけではありません。CRINでは、主に延滞、代位弁済等の情報や本人申告情報が交流対象です。

審査に影響しやすい主な情報は、以下のとおりです。

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ケース内容
長期の延滞CICの開示報告書説明では、返済日より61日以上または3か月以上の支払遅延などが「異動」として説明されています。
代位弁済
(保証履行)
返済できなくなり、保証会社が本人に代わって銀行などへ返済した状態です。
債務整理に伴う取引情報JICCでは債務整理、保証履行、強制解約、破産申立などが取引事実の登録対象です。CICでは債務整理を依頼した事実や民事再生等の申請自体はコメント登録されませんが、延滞、保証履行、破産、和解等による支払条件・支払総額の変更などが登録されることがあります。KSCでは取引情報に加え、破産・民事再生手続開始決定の官報情報が登録されます。
強制解約長期延滞や規約違反などにより契約を強制的に終了された状態です。JICCでは取引事実として登録対象に含まれます。

任意整理で対象から外したクレジットカードが、直ちに使えなくなるとは限りません。しかし、カード会社が途上与信を行う場合があるため、更新時や途上与信のタイミングで利用停止になる可能性があります。

そのため、債務整理を検討する段階で、クレジットカードに依存しない支払い方法へ切り替える準備が必要です。

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代替手段使い方の例注意点
口座振替公共料金、携帯料金、保険料などを銀行口座から引き落とす債務整理の対象となる銀行以外の生活用口座に設定する
請求書払いコンビニ払いや銀行振込で支払う支払期日を忘れないよう管理する
デビットカード銀行口座から原則即時引き落としで支払う口座残高や加盟店側の対応を確認する
プリペイドカード事前にチャージした金額の範囲で支払う利用できない加盟店やサービスがあるため、事前に確認する

信用情報の登録期間と登録終了後も審査に落ちる理由

信用情報の保有期間は、信用情報機関と情報の種類によって異なります。主な期間は以下のとおりです。

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信用情報機関主な保有期間補足
CICクレジット情報は契約期間中および契約終了後5年以内延滞、保証履行、破産などが「異動」として表示されることがあります。
JICC契約日が2019年10月1日以降:契約継続中および契約終了後5年以内
債権譲渡の事実は発生日から1年以内
2019年9月30日以前の契約では、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立などの取引事実は、発生日から5年を超えない期間です。
KSC取引情報は契約期間中および契約終了日等から5年を超えない期間
官報情報は決定日から7年を超えない期間
官報情報には、破産・民事再生手続開始決定が含まれます。

注意したいのは、任意整理を始めた日から一律に5年を数えるわけではないことです。契約終了日、完済日、情報の発生日など、起算点は機関や情報の種類によって異なります。

登録会社による情報更新のタイミングによって、開示報告書への反映時期がずれることもあります。自分の正確な情報を確認したい場合は、CIC・JICC・KSCへ本人開示を請求しましょう。

また、信用情報機関の該当情報が削除された後でも、審査に通らないケースがあります。理由の一つが、金融機関が独自に保有する社内情報です。

社内情報とは、過去の取引履歴や債務整理の事実などを、金融機関が自社内で管理している情報を指します。一般に「社内ブラック」と呼ばれることもありますが、正式な制度名ではなく、保有期間やグループ内での共有範囲は公表されていません。

そのため、信用情報機関の登録がなくなった後でも、過去に債務整理した銀行やその関係会社への申し込みは、審査に影響する可能性があります。新たにカードやローンを申し込む前には、本人開示で信用情報を確認し、過去に整理対象とした金融機関以外も検討しましょう。

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銀行系カードローンには特有のリスクがある?

銀行系カードローンの債務整理では、消費者金融系にはない注意点があります。特に、口座の利用停止、預金との相殺、保証会社による代位弁済は生活に直結するため、事前準備が重要です。

実際の取り扱いは、各銀行の約款や保証委託契約によって異なります。ここでは一般的に起こり得るリスクとして解説します。

口座凍結・相殺の仕組みと生活口座の切り替え

銀行系カードローンを債務整理の対象にすると、その銀行にある預金口座が一時的に利用できなくなる可能性があります。一般に「口座凍結」と呼ばれますが、停止される機能や期間は銀行ごとに異なります。

口座が利用できなくなると、引き出し、振込、口座振替などができない場合があります。振込入金自体が行われても、入金後の資金を引き出せない可能性があります。

さらに、銀行が預金残高とカードローン残高を相殺すると、預金が借金の返済に充てられます。

特に注意が必要なのは、カードローンの借入先銀行を給与振込口座や家賃・公共料金の引落口座にしている場合です。給与が入っても引き出せない、家賃や光熱費の支払いができない、といった生活上の問題が起こり得ます。

銀行系カードローンを整理する場合は、専門家へ相談した上で、受任通知が発送される前に次の準備を進めましょう。

準備すること具体的な対応
生活費の管理専門家の指示を受け、当面の生活費を借入先とは別の銀行口座で管理します。預金や資産は隠さず、すべて専門家へ申告してください。
給与振込先の変更勤務先で、借入先とは無関係の銀行口座へ給与振込先を変更します。変更に必要な期間も確認しておきましょう。
公共料金・家賃等の引落先変更新しい生活用口座からの引き落とし、または請求書払いへ切り替えます。
サブスク・携帯料金の支払い変更クレジットカード払いになっているものは、口座振替、請求書払い、デビットカード払いなどへ変更します。

保証会社が代位弁済し、請求先が変わる仕組み

多くの銀行系カードローンには保証会社が付いています。利用者が返済できなくなった場合、保証会社が銀行に対して利用者に代わって返済します。これを代位弁済または保証履行といいます。

代位弁済が行われると、保証会社は利用者に対して返済を求める権利を持ちます。以後は、保証会社または保証会社が委託した債権回収会社と返済や交渉を行うことになります。

銀行から保証会社へ単純に債権が譲渡されるとは限らないため、「債権移管」と一括りにせず、代位弁済によって請求先が実質的に変わる仕組みとして理解しておきましょう。

段階起こること
1. 延滞・債務整理カードローンの返済が滞る、または債務整理の受任通知が送付される。
2. 保証会社が銀行へ支払い銀行が保証会社に請求し、保証会社が銀行へ代位弁済する。
3. 保証会社から請求を受ける以後は、保証会社または債権回収会社に対して返済や交渉を行う。
4. 信用情報への登録信用情報機関に「代位弁済」や「保証履行」といった情報が登録される可能性がある。

保証会社がどの会社かによって、任意整理の和解条件や分割回数は変わります。銀行名だけで判断せず、契約書や利用明細で保証会社名も確認しておくことが大切です。

任意整理で月返済額が減らない・増える可能性

任意整理は、将来利息の減免や返済期間の見直しによって、返済負担を調整する手続きです。しかし、必ず月々の返済額が下がるわけではありません。

カードローンの約定返済額は、残高に応じた低めの最低返済額に設定されている場合があります。一方、任意整理後は、残った元本を和解で決めた期間内に返済する必要があるため、将来利息がカットされても月額が下がらないことがあります。

保証会社が長期分割に応じない場合、借入元本が多額の場合、現在の約定返済額が低い場合には、任意整理後の月額が増える可能性もあります。

例えば、元本100万円を60回で返済できれば、月額は約16,700円です。一方、36回での返済を求められると、月額は約27,800円になります。現在の返済額によっては、任意整理後の方が月額負担が重くなる可能性があります。

任意整理では返済を継続できない場合は、元本の減額を目指す個人再生や、免責を目指す自己破産も検討する必要があります。

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住宅ローン・他のローンへの影響は?

カードローンの債務整理を考える際、「今返済中の住宅ローンや自動車ローンはどうなるのか」と不安に感じる方も多いでしょう。

任意整理では交渉する債権者を選べるため、住宅ローンや自動車ローンを対象から外せる場合があります。ただし、カードローンと同じ金融機関・保証会社が関係している場合や、担保が設定されている場合は、契約全体への影響を確認しなければなりません。

相談時には、カードローンだけでなく、住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、保証人付きローンなど、すべての借入先と保証会社を専門家へ伝えてください。

同じ銀行・グループ会社での審査への影響

カードローンと住宅ローンを同じ銀行、または同じ金融グループで契約している場合は注意が必要です。

信用情報機関の登録がなくなった後でも、債務整理の対象とした銀行には、社内情報として過去の取引履歴が残っている可能性があります。

そのため、将来その銀行で住宅ローンの借り換えや新規ローンを申し込む場合、審査に影響する可能性があります。社内情報の保存期間やグループ内での共有範囲は一般に公表されていないため、正確な期間を知ることは困難です。

信用情報機関の登録がなくなった後にローンを検討する場合は、まず本人開示で信用情報を確認し、債務整理の対象にした金融機関以外へ相談することも検討しましょう。

住宅ローンを対象から外せるかの判断基準

任意整理では、交渉する債権者を選べるのが特徴です。そのため、住宅ローンを払い続けながら、カードローンだけを任意整理できる場合があります。

ただし、同じ債権者がカードローンと住宅ローンの両方を持っている場合、契約ごとに一方だけを任意整理できるとは限りません。銀行がカードローンだけの交渉に応じるか、住宅ローン契約に影響しないかを事前に確認する必要があります。

特に、カードローンと住宅ローンが同じ銀行や同じ保証会社に関係している場合は、口座の利用停止、相殺、期限の利益喪失のリスクを確認しなければなりません。

期限の利益の喪失とは、分割払いを続ける権利を失い、一括返済を求められる状態をいいます。どのような場合に期限の利益を失うかは、住宅ローン契約や銀行取引約款によって異なります。

カードローンを債務整理しただけで、返済中の住宅ローンが必ず一括請求されるわけではありません。一方で、同じ銀行との他の取引や信用状態に関する条項が設けられている場合もあるため、自己判断は避けましょう。

住宅を残したい場合は、任意整理だけでなく、個人再生の住宅ローン特則を検討するケースもあります。住宅ローンの扱いは複雑なため、契約書や返済予定表を用意して弁護士などに相談してください。

※期限の利益喪失事由や他の取引への影響は、金融機関や契約時期によって異なります。実際の約款を確認してください。

保証人付きローンへの影響

保証人や連帯保証人が付いている借金を債務整理の対象にすると、債権者から保証人へ請求が行われる可能性があります。主債務者の借金が減額・免除されても、保証人の支払義務が自動的になくなるわけではありません。

任意整理では、保証人付きの借金を対象から外せる場合があります。ただし、対象から外した後も返済を続けられるか、同じ債権者の別契約に影響しないかを確認する必要があります。

個人再生や自己破産では、原則としてすべての債権を申告しなければなりません。保証人への影響を避けたいからといって債権を隠さず、相談時に必ず保証人の有無を伝えましょう。

任意整理中・前後のタイミング別注意点

任意整理をスムーズに進めるには、「相談前」「依頼後〜和解前」「和解後」のタイミングごとに、やるべきことと避けるべきことを分けて考えることが大切です。

特に、依頼後に新たな借り入れをしたり、専門家に確認せず一部の債権者だけへ返済したりすると、和解交渉や将来の個人再生・自己破産に影響する可能性があります。

STEP
相談前

借入先、残高、毎月の返済額、家計状況を整理します。銀行系カードローンがある場合は、給与口座や引落口座についても専門家に伝えます。

STEP
依頼後〜和解前

新規借入、クレジットカードの利用、独断での一部返済は避けます。返済や生活費の支払いに迷う場合は、自己判断せず依頼した専門家に確認しましょう。

STEP
和解後

和解で決まった返済を継続します。残高不足や急な支払い困難が起きた場合は、放置せず早めに依頼先や債権者へ相談します。

相談前に準備しておくこと

専門家に相談する前に、借入状況や家計を整理しておくと、手続きの見通しを確認しやすくなります。

すべての資料が完璧にそろっていなくても相談は可能です。口座変更などの準備が終わっていないことを理由に相談を遅らせる必要はありません。

まずは、「どこから・いくら借りているか」「給与や生活費に使っている銀行口座はどこか」を、できるだけ正確に把握しておきましょう。

相談前に整理しておきたい情報
  • 借入状況
    • 借入先、残高、契約日、金利、毎月の返済額、延滞の有無をまとめます。契約書、請求書、督促状があれば手元に用意しましょう。
  • 収入状況
    • 直近2〜3か月分の給与明細、源泉徴収票、確定申告書などを準備します。任意整理後に返済を続けられるか、個人再生を利用できるかを判断する材料になります。
  • 家計状況
    • 家賃、食費、光熱費、通信費、保険料など、毎月の支出を整理します。通帳の入出金履歴や家計簿があると、返済に回せる金額を確認しやすくなります。
  • 資産状況
    • 預金通帳、保険証券、不動産資料、車検証などを確認します。個人再生や自己破産を検討する場合、財産の価値が手続きに影響することがあります。
  • 生活に使っている口座
    • 給与振込、家賃、公共料金、携帯料金、保険料などに利用している銀行口座を整理します。借入先銀行と同じ場合は、その旨を必ず伝えましょう。

法テラスでも、債務整理の相談時に準備する資料として、債権者一覧表、督促状、給与明細、預貯金通帳、契約書、家計簿などを案内しています。

依頼後〜和解前にしてはいけないこと

弁護士や司法書士に依頼した後、和解交渉が成立するまでの間は、返済能力や手続きの公平性を疑われる行動を避ける必要があります。

新規の借り入れ・キャッシングはしない

返済が苦しいからといって新たに借り入れをすると、返済能力や返済意思を疑われ、和解交渉に影響する可能性があります。返済できないと認識しながら借り入れる行為は、後に自己破産を申し立てる場合にも問題になることがあります。

生活費が足りない場合は、新たな借入ではなく、家計の見直し、公的相談窓口、依頼した専門家への相談を優先しましょう。

クレジットカードの駆け込み利用はしない

手続き直前や依頼後にクレジットカードを利用すると、利用時の返済見込みや使途を債権者・裁判所から確認される場合があります。

携帯料金、公共料金、サブスクなどをカード払いにしている場合は、口座振替、請求書払い、デビットカード払いへ切り替えましょう。切り替え前の支払いについて迷う場合は、依頼先へ確認してください。

専門家に確認せず一部の債権者だけに返済しない

支払不能に近い状態で、家族、友人、特定の貸金業者などへ優先して返済すると、個人再生や自己破産で「偏頗弁済」として問題になる場合があります。

一方、税金、家賃、公共料金、住宅ローン、養育費などは、それぞれ取扱いが異なります。すべての支払いを一律に止めるのではなく、何を支払うべきかを必ず専門家に確認しましょう。

資産隠しや虚偽申告はしない

財産や収入を隠したり、事実と違う説明をしたりすると、手続きが進まないだけでなく、自己破産で免責が認められないなど重大な問題につながる可能性があります。

預金、保険、車、不動産、副収入などは、分かる範囲で正確に伝えましょう。口座凍結に備えて生活費を別口座で管理する場合も、移動前後の残高や使途を専門家へ申告してください。

和解後に注意すること

任意整理の和解が成立すると、決められた金額を毎月返済していくことになります。和解後に滞納すると、期限の利益を失って一括請求を受けたり、再交渉や別の債務整理が必要になったりする可能性があるため、返済管理が重要です。

和解後の返済管理で意識したいこと
  • 返済口座の残高を確認する
    • 自動振替の場合は、引き落とし日の前日までに残高を確認します。振込返済の場合は、振込日をカレンダーに登録しておくと管理しやすくなります。
  • 返済が難しいときは早めに連絡する
    • 病気、失業、急な出費で返済が難しくなった場合は、放置せず、依頼した専門家や債権者に早めに相談します。
  • 生活費と返済資金を分ける
    • 生活口座と返済用口座を分けると、返済資金の使い込みや残高不足を防ぎやすくなります。
  • 家計簿を続ける
    • 収入と支出を見える化し、毎月の返済が家計を圧迫していないかを確認します。
  • 登録期間の経過後に信用情報を確認する
    • 完済日や契約終了日を確認し、想定される保有期間が経過したら、CIC・JICC・KSCで本人開示を行いましょう。

任意整理は、和解して終わりではありません。完済まで返済を続けられるよう、家計を定期的に見直し、支払いが難しくなりそうなときは早めに相談することが大切です。

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債務整理で返済額はいくら減る?具体的な事例も紹介

任意整理を行った場合、返済額がどの程度変わる可能性があるのか、モデルケースで確認してみましょう。

以下は、元利均等返済を仮定した試算例です。実際のカードローンは残高に応じて返済額が変わる商品も多く、和解条件も借入先、取引期間、延滞状況、収入、返済能力によって変わります。

また、専門家費用、経過利息、遅延損害金、振込手数料などは試算に含めていません。

モデルケース:残元本120万円、金利(年)15.0%、残返済期間36回の場合

項目任意整理前
(元利均等返済)
任意整理後
(将来利息カット・60回分割想定)
月々の返済額
(目安)
約41,600円20,000円
返済総額
(目安)
約149万8,000円
(うち利息約29万8,000円)
120万円
(元本のみ)
返済期間36回(3年)60回(5年)

このケースでは、将来利息が全額カットされ、返済期間を5年に延ばせると、月々の返済額は約21,600円軽くなる計算です。返済総額は約29万8,000円減りますが、別途専門家費用などがかかる場合があります。

ただし、任意整理で必ず60回分割になるわけではありません。36回での和解しかできない場合や、一部の利息・遅延損害金が残る場合もあります。専門家に相談する際は、自分の借入先ごとの条件で試算してもらいましょう。

任意整理の和解条件の例

任意整理の交渉では、主に分割回数、将来利息、経過利息・遅延損害金、初回入金時期などが話し合われます。

交渉項目和解条件の例
分割回数36回(3年)〜60回(5年)程度を目指すことがあります。
将来利息全額カットを目指しますが、一部残る場合もあります。
経過利息・遅延損害金免除や減額を交渉する場合がありますが、全額支払いを求められることもあります。
初回入金時期和解成立の翌月または翌々月など、和解内容によって決まります。

条件は、債権者の方針や取引状況によって変わります。取引期間が短い場合、すでに長期延滞している場合、直前に借り増しをしている場合などは、交渉が難しくなることがあります。

返済総額・月額がどう変わるかの見方

任意整理で返済額がどう変わるかは、通常返済の総額と任意整理後の総額を比較すると分かりやすくなります。

通常返済の総額は、「残っている元本+今後支払う利息」が基本です。任意整理で将来利息が全額カットされた場合、債権者への返済総額は残元本が目安になります。ただし、経過利息、遅延損害金、専門家費用、振込手数料などは別に確認してください。

任意整理後の月額は、「残っている元本÷和解で決まった分割回数」でおおよその金額を確認できます。例えば、元本が80万円残っており、60回分割で和解できた場合、単純計算では月々約13,333円です。実際の返済額は端数処理や和解条件によって変わります。

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手続き別の向き不向きと判断フロー

どの手続きを選ぶべきかは、収入、借金総額、住宅の有無、保証人、財産状況によって変わります。以下のフローは、大まかな目安として確認してください。

STEP
将来利息を減免すれば、元本を3〜5年程度で返済できる見込みがありますか?

はい → 任意整理を検討
いいえ → STEP2へ

STEP
継続的な収入があり、住宅ローン等を除く無担保債務が5,000万円以下ですか?

はい → STEP3へ
いいえ、または返済原資がない → STEP4へ

STEP
住宅ローン返済中の自宅を残したいですか?

はい → 個人再生の住宅ローン特則を検討
いいえ → 通常の個人再生を含めて検討

STEP
収入や資産から見て返済継続が難しい状態ですか?

はい → 自己破産を含めて相談
判断できない → 収支・資産資料を持って専門家に相談

3〜5年という期間は任意整理で交渉されることがある目安であり、法律上保証された期間ではありません。債権者によって、認められる分割回数は異なります。

また、このフローは簡易的な目安です。ギャンブルや浪費が借金の原因に含まれる場合でも、直ちに自己破産の免責が認められないと決まるわけではありません。

免責不許可事由に関わる可能性はありますが、事情や手続きへの協力状況などを踏まえ、裁判所の裁量で免責が認められる場合もあります。自己判断せず、専門家に相談しましょう。

任意整理が向いている人・向いていない人

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任意整理が向いている人任意整理が向いていない人
継続的な返済原資があり、返済を続けられる人継続的な返済原資を確保できない人
借金の元本を3〜5年程度で返済できる見込みがある人借金の元本が大きく、分割しても家計から返済できない人
将来利息を減免すれば完済の見通しが立つ人家計が慢性的に赤字で、返済資金を捻出できない人
保証人付きの借金などを対象から外す必要がある人対象から外した借金を含めると返済を継続できない人
裁判所を利用する手続きを避けたい人元本そのものを大きく減額しないと生活再建が難しい人

任意整理が難しい場合は、元本を大幅に減らせる可能性がある個人再生や、非免責債権を除く返済義務の免除を目指す自己破産を検討します。

個人再生・自己破産を検討する基準

任意整理での解決が難しい場合は、裁判所を通じた手続きである個人再生や自己破産を検討します。

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手続き検討しやすいケース注意点
個人再生住宅を手放したくない
任意整理では返済しきれないほど借金総額が大きい
将来にわたり継続的に収入を得る見込みがある
無担保債務の総額が5,000万円以下など、法律上の要件があります。原則としてすべての債権者を申告する必要があります。
自己破産支払不能の状態にあり、収入や資産から見て任意整理や個人再生では生活再建が難しい一定の財産を失う可能性、手続中の資格制限、免責不許可事由、非免責債権などを確認する必要があります。

これらの手続きは、法律上の要件や裁判所の判断が関わります。どれに該当するかの判断は難しいため、早めに専門家へ相談しましょう。

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債務整理後の生活再建と再発防止

債務整理は、借金問題を解決して終わりではありません。手続き後に安定した生活を取り戻し、同じ状況を繰り返さないための再発防止が重要です。

生活口座の整備と固定費の見直し

債務整理の手続きを始めるときは、同時に家計の管理方法も見直します。まず確認したいのが、給与や生活費に使う口座です。

特に銀行系カードローンを整理する場合、専門家と相談し、受任通知が発送される前に給与振込口座や公共料金の引落口座を、対象銀行以外の金融機関へ変更する必要があるか確認しましょう。

次に、クレジットカードが利用できなくなる可能性を見据え、固定費の支払い方法を見直します。

支払い項目見直し方法
携帯電話料金クレジットカード払いから、口座振替または請求書払いへ変更します。
公共料金電気・ガス・水道は、口座振替または請求書払いへ変更します。
サブスクリプションサービス不要なサービスは解約し、必要なものはデビットカードやプリペイドカードなどに変更します。
ETCカードクレジットカード付帯のものが使えなくなる場合は、デポジット制のETCパーソナルカードを検討します。

ETCパーソナルカードは、クレジットカードを持っていない方でも、デポジットを預託することで発行を受けられるETCカードです。デポジットは通行料金の前払金ではなく、別途年会費もかかります。

日常の買い物は現金、デビットカード、プリペイドカードなどを活用し、使える金額を可視化することが再発防止の第一歩になります。

信用情報回復後の金融取引の注意点

信用情報機関の該当情報が保有期間の経過により削除された後は、再びローンやクレジットカードへ申し込むこと自体は可能です。ただし、審査に通ることが保証されるわけではありません。

焦って複数社へ申し込むのは避けましょう。申込情報も信用情報機関に一定期間登録され、審査は各社が収入、勤務状況、借入状況、自社の取引履歴などをもとに総合的に判断します。

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順番行動理由
1CIC・JICC・KSCで本人開示を行う延滞や債務整理に伴う情報が残っていないか確認するためです。
2申し込みは必要なものに絞る申込情報も一定期間登録されるためです。
3過去に整理対象にした金融機関以外も検討する金融機関内の取引履歴が審査に影響する可能性があるためです。
4利用枠は必要最小限にする再び返済負担を抱えないようにするためです。
5支払期日を厳守する新たな延滞を防ぎ、無理のない金融取引を続けるためです。

信用情報機関の登録がなくなっても、社内情報などの影響で審査に通らない可能性はあります。審査に落ちた場合も、焦って次々に申し込まず、家計と信用情報を確認しながら慎重に進めましょう。

カードローンの債務整理は専門家への相談を検討しよう

カードローンの返済に行き詰まり、債務整理を考え始めたとき、「自分はどの手続きを選ぶべきか」「銀行口座はどうなるのか」「家族に知られずに進められるのか」と悩む方もいるでしょう。

カードローンの債務整理には、信用情報、銀行口座、保証会社、住宅ローン、保証人など、複数の問題が関係します。自己判断で返済や口座を動かす前に、専門家へ状況を共有することが大切です。

ご自身の状況に合った解決策を見つけるために、弁護士や司法書士などの専門家への相談を検討しましょう。

なぜ専門家への相談が有効か

専門家に依頼するメリットは、法的な手続きや債権者との交渉を任せられることです。

受任通知が貸金業者へ届くと、本人への直接取立ては原則として制限されます。銀行や個人債権者には同じ取立て規制がそのまま適用されるわけではありませんが、通常は専門家が連絡窓口となります。

銀行系カードローン特有の口座利用停止リスクについても、受任通知をいつ発送するか、それまでに給与口座や引落口座をどう変更するかを具体的に確認できます。

住宅ローン、保証人、家族への影響なども含め、各手続きのメリットとデメリットを比較しやすくなります。

初回相談で明確になること

法律事務所や司法書士事務所の中には、借金問題に関する初回相談を無料としているところもあります。法テラスでは、収入や資産が一定基準以下などの要件を満たす方を対象に、同一問題につき3回まで、1回30分の無料法律相談を行っています。

相談をしただけで依頼契約を結ぶ義務が生じるわけではありません。費用、手続きの内容、担当者との相性を確認し、納得してから依頼するか判断しましょう。

相談で確認できること具体例
自分に合う手続き任意整理、個人再生、自己破産のどれが現実的か。
返済額の目安任意整理後の月々の返済額や返済期間。
費用の見積もり相談料、着手金、報酬、実費、分割払いの可否。
個別リスクへの対処法口座の利用停止、住宅ローン、保証人、家族への影響。
手続きのスケジュール受任通知の発送時期、和解までの期間、裁判所手続きの流れ。

相談先の比較(弁護士・司法書士・法テラス)

債務整理の相談先には、主に弁護士、司法書士、法テラスがあります。

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相談先特徴注意点
弁護士任意整理、個人再生、自己破産など、幅広い債務整理手続きに対応できます。
地方裁判所で行う個人再生・自己破産でも代理人として活動できます。
費用は事務所によって異なります。
総額、追加費用、支払い方法を書面で確認しましょう。
司法書士認定司法書士は、個別の債権額が140万円以下の範囲で、簡易裁判所の訴訟や裁判外の和解等の代理業務を行えます。
個人再生・自己破産の書類作成も相談できます。
個別の債権額が140万円を超える場合は、任意整理の代理交渉を行えません。
個人再生・自己破産では、原則として書類作成支援となり、地方裁判所の代理人にはなれません。
法テラス収入や資産が一定基準以下の場合、無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる可能性があります。利用には収入・資産などの条件や審査があります。
無料相談は同一問題につき3回まで、1回30分です。

まずは、借金問題の取り扱い実績がある弁護士・司法書士の無料相談を利用し、費用面で不安がある場合は法テラスの利用も検討するとよいでしょう。

相談時の不安解消(費用・秘密厳守)

専門家への相談をためらう理由として、「費用が高そう」「家族や会社に知られるのが怖い」といった不安があるかもしれません。

費用については、分割払いに対応している事務所もあります。依頼前に、相談料、着手金、報酬、実費、追加費用、途中解約時の精算方法を記載した見積書や契約書を確認しましょう。

受任後の債権者への返済方法や、専門家費用の支払時期は事務所・手続きによって異なります。専門家から指示を受ける前に、独断で返済を止めたり、返済資金を費用へ回したりしないでください。

弁護士や司法書士には守秘義務があります。ただし、守秘義務があるからといって、家族や勤務先に絶対に知られないと保証されるわけではありません。

裁判所からの郵送物、官報への掲載、保証人への請求、共有口座や家計の変更などから、家族に知られる可能性があります。家族に知られたくない事情がある場合は、相談時に連絡方法、郵送物の宛名、電話を受けられる時間帯などを具体的に伝えましょう。

借金問題は、時間が経つほど利息や遅延損害金が増え、訴訟や差押えに進む可能性もあります。返済が難しいと感じた段階で、専門家や公的相談窓口へ相談することが生活再建への第一歩です。

相談窓口のご案内

法テラス(日本司法支援センター)では、経済的に余裕のない方を対象とした無料法律相談や費用立替制度があります。利用には収入・資産などの条件があります。

金融庁(多重債務相談窓口)では、全国の財務局多重債務相談窓口や、法テラス、弁護士会、司法書士会などの相談先を確認できます。

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まとめ

カードローンを債務整理すると、信用情報への登録や銀行口座の利用停止など、生活に関わる影響が生じることがあります。

とくに銀行系カードローンは、給与口座や公共料金の引落口座を借入先銀行にしている場合、受任通知が発送される前の準備が重要です。

重要なポイントは3つです。

  • 時系列での管理
    • 銀行系カードローンがある場合は、専門家への相談後、受任通知の発送前に給与口座や引落口座の変更が必要か確認します。
  • 事実確認
    • 信用情報の保有期間は機関、契約日、情報の種類によって異なります。任意整理開始から一律5年と判断せず、本人開示で確認しましょう。
  • 再発防止
    • 手続き後は家計を見直し、固定費の支払い方法を口座振替、デビットカード、プリペイドカードなどへ切り替えます。

借金問題は、一人で抱え込むほど選択肢が狭くなることがあります。返済が苦しいと感じたら、できるだけ早く専門家や公的相談窓口に相談しましょう。

今日からできる3つの行動

まず、借入先、保証会社、残高、毎月の返済額をリストアップします。次に、給与受取や各種引き落としに使っている口座を確認します。最後に、法テラスや専門家へ相談し、受任通知を送る前に必要な口座変更を確認しましょう。

返済のプレッシャーを軽くし、生活を立て直すために、まずはできることから一歩ずつ進めてください。

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カードローンの債務整理に関するよくある質問

本章では、カードローンの債務整理に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で答えます。

事故情報(ブラックリスト)はいつ消える?

登録される情報や信用情報機関によって期間が異なります。

CICのクレジット情報は、契約期間中および契約終了後5年以内です。JICCでは、契約日が2019年10月1日以降の場合、契約内容・返済状況・取引事実に関する情報は、契約継続中および契約終了後5年以内です。ただし、債権譲渡の事実は発生日から1年以内です。

2019年9月30日以前のJICCの契約は、情報の種類ごとに期間が異なります。KSCの取引情報は契約期間中および契約終了日等から5年を超えない期間、官報情報は決定日から7年を超えない期間です。

任意整理を始めた日から一律に5年を数えるわけではありません。契約終了日、完済日、情報の発生日など、起算点を本人開示で確認してください。

同じ銀行の住宅ローン審査は厳しくなる?

審査に影響する可能性があります。

信用情報機関の登録がなくなった後でも、債務整理の対象とした銀行には、社内情報として過去の取引履歴が残っている可能性があります。この社内情報の保存期間や共有範囲は一般に公表されていません。

そのため、過去にカードローンを債務整理した銀行で、新たに住宅ローンを組んだり借り換えたりする場合は、審査に影響することがあります。本人開示で信用情報を確認した上で、債務整理とは関係のない金融機関へ相談することも検討しましょう。

口座凍結はいつまで続く?給与は受け取れる?

口座を利用できない期間は、銀行、保証会社、相殺処理、代位弁済の進行によって異なるため、一律にはいえません。

口座の利用が停止されても給与振込などの入金が行われる場合がありますが、入金後の資金を引き出したり、振り込んだりできない可能性があります。入金されるから問題ないとは判断しないでください。

専門家への相談後、受任通知が発送される前に、給与振込先や各種引落口座を借入先とは無関係の銀行へ変更する必要があるか確認しましょう。

社内情報(社内ブラック)はずっと残る?

各社の運用によるため、明確な期間は公表されていません。

信用情報機関が保有する情報は、各機関のルールで保有期間が定められています。一方で、各金融機関が独自に管理する社内情報については、保存期間や共有範囲が一般に公表されていません。

そのため、債務整理から長期間が経過した後でも、過去に整理対象となった金融機関では、取引履歴が審査に影響する可能性があると考えておきましょう。

任意整理中に審査に通ったら借りてもいい?

新たな借り入れは避けてください。

任意整理の交渉中に新たな借り入れをすると、債権者との信頼関係を損ない、交渉に影響する可能性があります。返済できないと認識しながら借り入れた場合は、後に自己破産を申し立てる際にも問題になることがあります。

審査や信用情報更新のタイムラグで一時的に借入できそうに見える場合でも、利用は避けましょう。生活が苦しい場合は、新たな借入ではなく、家計の見直し、公的相談窓口、依頼した専門家への相談で対応してください。

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出典

e-Gov法令検索「貸金業法」
裁判所「個人再生」
裁判所「裁判手続 民事事件Q&A」
e-Gov法令検索「民事再生法」
e-Gov法令検索「破産法」
みずほ銀行「カードローン(無担保)規定」
法テラス「弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、貸金業者からの連絡が止まるのですか。」
法テラス「債務、貸付」
法テラス「免責許可決定が確定すると、すべての債権は免責されるのでしょうか。」
法テラス「自己破産で免責決定がされないのは、どういう場合ですか。」
CIC「CICが保有する信用情報」
CIC「『信用情報開示報告書』表示項目の説明」
CIC「裁判所へ特定調停や民事再生を申請した場合、および弁護士・司法書士に債務整理を依頼した場合、自分の信用情報にその事実がコメントとして登録されますか?」
CIC「信用情報の交流」
JICC「信用情報の内容と登録期間」
全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」
全国銀行個人信用情報センター「情報交流」
法テラス「債務整理について相談に行く際は、どのような資料を持参するとよいですか。」
ETCパーソナルカードWebサービス「ETCパソカとは」
法テラス「無料法律相談のご利用の流れ」
法務省「司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定」
金融庁「多重債務についての相談窓口」

この記事を書いた人

債務整理メディアは、借金問題で一歩を踏み出せない方に向けて、債務整理に関する各手続きの違いや費用・リスクをわかりやすく解説している。公平かつ透明性の高い情報発信を通じて、利用者が再スタートを切るための最短ルートを示すことを目標としている。独自アンケートのデータを掛け合わせ、任意整理借金減額診断などの情報を詳細に整理。さらに、債務整理におすすめの相談先や、自己破産に強い弁護士・司法書士事務所についても具体的な情報を提供している。

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